新潟県上越市にある「中ノ俣」と呼ばれる小さなむら。

山に囲まれた中ノ俣に、便利なモノは何もありません。そんな暮らしの中で育まれてきた、むらびと達の自給力の高さとカッコよさ。
一人でできることの限界を知っているからこそ生まれた、助け合いの精神があります。

いつもの生活から少し離れると見えてくる、不思議な魅力であふれる中ノ俣。
足で歩き、手で触れて、味わう。
中ノ俣へ訪れると、ほっとしたり、はっとしたりの連続です。

千年以上つむぎ続けられてきた暮らしの営みに、ぜひ足を運んで触れてみてください。

中ノ俣の四季

春の風景 春の風景
はる
おっかない!んだけんで、頭いいなるよー

真っ白な雪の世界がゆるゆると融けだす4月。残雪と新緑を一度に味わいながら、春の味覚に出会う、山菜採りに出かけてみませんか。5月3日と4日には「春祭り」が行われ、神輿(みこし)がむらを練り歩き、獅子舞が音にあわせて舞い踊ります。5月中旬からは、地元のおじいちゃんおばあちゃんに教わりながらの楽しい田植え体験のはじまりです。

夏の風景 夏の風景
なつ
おらんたには、宝の山だすけ!

暑い夏は、心地良い風が吹く中ノ俣川で涼んでいきませんか。
川の中にはドジョウやヤゴなど生き物もいっぱい。ゆるやかな流れだから、小さなお子さんも安心して川遊びができます。大人も童心に帰って楽しめることでしょう。夜は明かりが少ないので、星空散歩もおすすめです。6月下旬から7月下旬までは、田んぼのあぜ道でホタルの舞にも出会えます。

秋の風景秋の風景
あき
やわやわ刈ってかけてくりゃっしゃい!

棚田のあちこちに、稲を乾かすハサがけが登場します。イノシシや台風など、自然の猛威から田んぼを守り抜いてきた、むらびと達の汗と涙の結晶です。中ノ俣ではコシヒカリのほか、幻のもち米「アクデン」が育てられています。中ノ俣のお米は市場に出回ることのない貴重なお米です。9月は稲刈りやハサがけ体験を、10月下旬には待ちに待ったピカピカの新米が食べられます。

冬の風景冬の風景
ふゆ
来てくりゃっしゃい。まってるでー!

多い時には3メートルもの雪にすっぽりと包まれる中ノ俣では、むらびと達の頼もしい雪かき姿に出会えます。雪かきのお手伝いや、かんじきを履いての散策、棚田でのソリ遊び。たくさん体を動かしたあとには、おばあちゃん達の集う「お茶飲み」にまざってみませんか。どんなに寒い冬でもここへ来ればきっと心も体もぽかぽかに!

写真:佐藤秀明

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